勘定科目「クレジット売掛金」に関する解説と仕分例

勘定科目の一つである「クレジット売掛金」(読み仮名:くれじっとうりかけきん、分類:流動資産)に関する解説です。勘定科目に関する解説を行ったあと、勘定科目を使った仕訳例を使って実際の仕分の仕方を解説します。

クレジット売掛金とは

「クレジット売掛金」とは、企業がクレジットカード決済で販売した商品やサービスに対して発生する売上債権のことです。クレジットカードを利用した顧客が購入した場合、企業はその代金を直接顧客からではなく、クレジットカード会社(カード会社)を通じて受け取る形となります。購入の際に発生した売上はすぐには入金されず、一定の期間を経てクレジットカード会社から企業に支払われるため、その期間中は「クレジット売掛金」として会計上で管理されます。これは、未収の売上代金を企業の資産として計上するための勘定科目です。

クレジット売掛金は、企業の資産である「売掛金」の一種として扱われ、クレジット決済に特化したものです。通常の売掛金と異なる点は、顧客から直接回収するのではなく、クレジットカード会社からの入金を待つという点です。クレジットカード会社からの支払日は月に1回または複数回設定されていることが多く、支払日までの期間はクレジット売掛金として貸借対照表に計上されます。また、クレジットカード会社の決済手数料(クレジット手数料)が差し引かれて入金されるため、その手数料を考慮した仕訳が必要です。

クレジット売掛金はどのような時に使用されるのか

クレジット売掛金は、以下のようなケースで使用されます。

クレジット売掛金の仕分例

「クレジット売掛金」を使った具体的な仕分例です。

クレジットカードでの売上が発生した

クレジットカードでの売上10,000円が発生した場合(手数料3%):

借方:クレジット売掛金 10,000円 / 貸方:売上 10,000円

(説明:クレジットカードで商品を販売し、クレジット売掛金を計上しました)

後日、クレジットカード会社から売上金が入金された

後日、クレジットカード会社から売上金が入金され、手数料300円が差し引かれた場合:

借方:普通預金 9,700円 / 貸方:クレジット売掛金 10,000円
借方:支払手数料 300円

(説明:クレジットカード会社から入金され、手数料を計上しました)

クレジットカードで売上が発生した

クレジットカードで売上50,000円が発生し、手数料が5%の場合:

借方:クレジット売掛金 50,000円 / 貸方:売上 50,000円

(説明:クレジットカードでの売上が発生し、クレジット売掛金として計上しました)

後日、カード会社から入金された

後日、カード会社からの入金時に手数料2,500円が差し引かれて47,500円が入金された場合:

借方:普通預金 47,500円 / 貸方:クレジット売掛金 50,000円
借方:支払手数料 2,500円

(説明:クレジット売掛金が入金され、手数料を処理しました)

クレジットカードでの売上が発生した

クレジットカードでの売上が100,000円発生し、手数料が3%の場合:

借方:クレジット売掛金 100,000円 / 貸方:売上 100,000円

(説明:クレジット売掛金を計上しました)

100,000円の売上分が入金され、手数料を差し引かれた金額が入金された

100,000円の売上分が入金され、手数料3,000円を差し引かれた97,000円が入金された場合:

借方:普通預金 97,000円 / 貸方:クレジット売掛金 100,000円
借方:支払手数料 3,000円

(説明:クレジットカード売上分が入金され、手数料が差し引かれました)

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著者 / Tommy Ikura

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