勘定科目「構築物」に関する解説と仕分例

勘定科目の一つである「構築物」(読み仮名:こうちくぶつ、分類:有形固定資産)に関する解説です。勘定科目に関する解説を行ったあと、勘定科目を使った仕訳例を使って実際の仕分の仕方を解説します。

構築物とは

「構築物」とは、企業が所有する資産のうち、建物以外で土地や施設などに固定された、継続的に使用される設備や構造物を指す勘定科目です。具体的には、駐車場やフェンス、塀、舗装された道路、橋、給水塔などが該当します。構築物は企業の事業活動を支えるために設置されるものであり、貸借対照表では固定資産に分類されます。建物と同様に、構築物も耐用年数にわたり減価償却が行われ、その価値の減少を毎期計上することで、資産の価値変動を正確に反映します。

構築物の取得原価には、構築そのものの費用や設置費用に加えて、設置場所の整備費用、工事にかかる労務費、建設に関する諸経費なども含まれます。構築物は企業が長期にわたって利用するため、一度の支出ではなく減価償却を通じて数年にわたって費用として配分され、企業の財務状況を適切に管理します。また、構築物にはその利用方法に応じた耐用年数があり、それに基づいて減価償却が行われます。

構築物はどのような時に使用されるのか

構築物は、以下のようなケースで使用されます。

構築物は、企業の事業活動を支える基盤として重要な役割を果たします。また、構築物の減価償却は、企業の資産管理や財務計画において欠かせない要素であり、適切な評価と管理が求められます。

構築物の仕分例

「構築物」を使った具体的な仕分例です。

工場内に駐車場を新設した

工場内に駐車場を新設し、費用として1,500,000円がかかった場合:

借方:構築物 1,500,000円 / 貸方:現金 1,500,000円

(説明:工場内駐車場を新設し、構築物として計上しました)

敷地内にフェンスを設置した

敷地内にフェンスを設置し、費用800,000円を支払った場合:

借方:構築物 800,000円 / 貸方:現金 800,000円

(説明:敷地内のフェンスを設置し、構築物として計上しました)

事業所の入口に舗装道路を敷設した

事業所の入口に舗装道路を敷設し、費用1,000,000円がかかった場合:

借方:構築物 1,000,000円 / 貸方:現金 1,000,000円

(説明:事業所の入口に舗装道路を敷設し、構築物として計上しました)

構築物の減価償却費として毎年計上する

構築物の減価償却費として毎年150,000円を計上する場合:

借方:減価償却費 150,000円 / 貸方:構築物減価償却累計額 150,000円

(説明:期末に構築物の減価償却費を計上しました)

施設の付帯設備として給水塔を新設した

施設の付帯設備として給水塔を新設し、2,000,000円を支払った場合:

借方:構築物 2,000,000円 / 貸方:現金 2,000,000円

(説明:施設の付帯設備として給水塔を新設し、構築物として計上しました)

敷地内の通路を舗装した

敷地内の通路を舗装し、費用500,000円を現金で支払った場合:

借方:構築物 500,000円 / 貸方:現金 500,000円

(説明:敷地内通路の舗装工事を構築物として計上しました)

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

毎日の暮らしの中で役立つ情報や、趣味に関するコンテンツを分かりやすく解説するサイトを製作しています。