勘定科目「ソフトウェア」に関する解説と仕分例

勘定科目の一つである「ソフトウェア」(読み仮名:そふとうぇあ、分類:無形固定資産)に関する解説です。勘定科目に関する解説を行ったあと、勘定科目を使った仕訳例を使って実際の仕分の仕方を解説します。

ソフトウェアとは

「ソフトウェア」とは、企業が業務遂行や生産性向上のために使用するコンピュータプログラムを指す勘定科目です。会計上では、ソフトウェアの取得や開発にかかった費用は「無形固定資産」として貸借対照表に計上され、耐用年数に応じて償却されます。ソフトウェアには、一般業務用の市販ソフトウェアと、企業が特定の業務に必要な機能を持つために独自に開発するカスタマイズソフトウェアがあり、会計処理もそれぞれ異なります。

取得原価には、購入価格のほか、導入に伴う設定費用や、独自開発の場合はプログラミングやテスト、外部委託費などの開発費用が含まれます。ソフトウェアの償却期間は、一般的に5年が標準とされ、耐用年数に基づいて減価償却が行われますが、実際の使用期間や更新頻度によって償却期間を短くすることもあります。ソフトウェアの価値が著しく減少した場合には、減損処理を行い、資産価値の見直しも適切に行います。

ソフトウェアはどのような時に使用されるのか

ソフトウェアは、以下のようなケースで使用されます。

ソフトウェアは、企業の業務効率や情報管理の向上に貢献し、競争力の強化に寄与する資産です。特に、デジタル化が進む現代では、ソフトウェアの重要性がますます高まっています。ソフトウェアは、取得費用や開発費用に対して減価償却を行い、企業の資産として適切に管理されます。

ソフトウェアの仕分例

「ソフトウェア」を使った具体的な仕分例です。

会計ソフトを購入し、代金を現金で支払った

会計ソフトを1,000,000円で購入し、代金を現金で支払った場合:

借方:ソフトウェア 1,000,000円 / 貸方:現金 1,000,000円

(説明:会計ソフトを購入し、ソフトウェアとして資産計上しました)

在庫管理システムを開発するための外注費用を現金で支払った

在庫管理システムを開発するための外注費用200,000円を現金で支払った場合:

借方:ソフトウェア 200,000円 / 貸方:現金 200,000円

(説明:在庫管理システムの開発にかかる外注費用をソフトウェアとして計上しました)

ソフトウェアの減価償却費を計上した

ソフトウェアの減価償却費として年間200,000円を計上した場合:

借方:減価償却費 200,000円 / 貸方:ソフトウェア減価償却累計額 200,000円

(説明:ソフトウェアの減価償却費を計上しました)

顧客管理システム(CRM)を購入し、代金を銀行から支払った

顧客管理システム(CRM)を購入し、代金800,000円を銀行から支払った場合:

借方:ソフトウェア 800,000円 / 貸方:普通預金 800,000円

(説明:CRMソフトを購入し、ソフトウェアとして計上しました)

独自開発の営業支援システムのプログラム作成費を現金で支払った

独自開発の営業支援システムのプログラム作成費500,000円を現金で支払った場合:

借方:ソフトウェア 500,000円 / 貸方:現金 500,000円

(説明:営業支援システムの開発費用をソフトウェアとして計上しました)

開発中のソフトウェア完成に伴い、建設仮勘定をソフトウェアへ振り替えた

開発中のソフトウェア完成に伴い、建設仮勘定300,000円をソフトウェアへ振り替えた場合:

借方:ソフトウェア 300,000円 / 貸方:建設仮勘定 300,000円

(説明:開発中のソフトウェアが完成したため、建設仮勘定からソフトウェアへ振り替えました)

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著者 / Tommy Ikura

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