勘定科目「事務用品費」に関する解説と仕分例

勘定科目の一つである「事務用品費」(読み仮名：じむようひんひ、分類：販管費)に関する解説です。勘定科目に関する解説を行ったあと、勘定科目を使った仕訳例を使って実際の仕分の仕方を解説します。

事務用品費とは

「事務用品費」は、企業が日常的な事務作業に必要とする物品の購入費用を計上するための勘定科目です。これには、コピー用紙やペン、ファイル、ホッチキス、ノートなどの文房具やオフィスの備品が含まれ、社員の業務効率化や業務環境の整備を目的とした小額の用品が該当します。これらの事務用品は日常業務に欠かせないものであり、特にオフィスワークを中心とした企業にとっては、安定的に確保する必要がある経費項目です。

事務用品費の範囲は、通常、企業の事務作業に必要な消耗品であることから、「消耗品費」に分類される場合もあります。しかし、特にオフィスでの日常作業に限定された物品については、消耗品費と区別して「事務用品費」として計上し、日常業務に伴う細かい支出の管理を容易にすることが一般的です。経費として処理され、税務上も損金として計上されるため、年度ごとの予算管理においても細かく記録されます。

事務用品費の範囲

• 文房具類：ペン、鉛筆、消しゴム、ノート、ファイル、クリップ、ホッチキス、付箋などのオフィス用具
• コピー用紙・印刷用紙：コピー機やプリンターで使用する紙
• 整理・保管用具：ファイルボックス、書類ラック、書類整理用ケース
• オフィスの備品：カレンダー、ホワイトボードマーカー、ホワイトボード用クリーナー
• 小型オフィス機器：電卓、シュレッダー用の消耗品（シュレッダー油など）

これらは基本的に1年以内で消耗するものや低額な品目であり、頻繁に使用されるため、予算計上や月次管理においても小口の支出として管理されます。高額で長期間使用されるもの（10万円以上の机や椅子、デスクトップPCなど）は「備品」や「器具」として計上されます。

事務用品費はどのような時に使用されるのか

事務用品費は、以下のようなケースで使用されます。

• 日常業務での文房具の購入
  ペンやノート、消しゴムなど、社員が日常的に使用する文房具の購入費用が事務用品費として計上されます。これは業務を円滑に進めるための基本的な支出です。
• 会議やプレゼン資料の作成に必要な用品の購入
  会議資料を作成するために必要なファイルやインデックスシート、ホッチキス、クリップなどの購入も事務用品費に含まれます。
• オフィスの書類整理や保管用具の購入
  オフィスでの書類管理を効率化するためのファイルボックスや書類ラックの購入も、事務用品費として扱われます。こうした物品は日常的に使用され、事務作業を効率化するためのものです。
• 社員用メモ帳や付箋の購入
  メモや連絡用として利用されるメモ帳や付箋も、業務の一環として購入されるため、事務用品費に計上されます。
• コピー用紙やホワイトボード用具の補充
  印刷やコピー作業に必要な紙類、ホワイトボードマーカーやクリーナーも、業務に必要なため事務用品費として計上されます。

事務用品費の仕分例

「事務用品費」を使った具体的な仕分例です。

コピー用紙を現金で購入した

コピー用紙を1,500円分、現金で購入した場合：

借方：事務用品費 1,500円 / 貸方：現金 1,500円

ペンやノートなどの文房具を普通預金から支払った

ペンやノートなどの文房具を2,000円分、普通預金から支払った場合：

借方：事務用品費 2,000円 / 貸方：普通預金 2,000円

書類の整理用ファイルボックスを現金で購入した

書類の整理用ファイルボックスを3,000円分、現金で購入した場合：

借方：事務用品費 3,000円 / 貸方：現金 3,000円

会議用に使用するインデックスシートを現金で購入したx

会議用に使用するインデックスシート500円を現金で購入した場合：

借方：事務用品費 500円 / 貸方：現金 500円

ホワイトボードマーカーとクリーナーのセットを普通預金から支払った

ホワイトボードマーカーとクリーナーのセットを1,200円、普通預金から支払った場合：

借方：事務用品費 1,200円 / 貸方：普通預金 1,200円

シュレッダー油を現金で購入した

シュレッダー油を1,000円分、現金で購入した場合：

借方：事務用品費 1,000円 / 貸方：現金 1,000円

社員用メモ帳を現金で購入した

社員用メモ帳500円分を現金で購入した場合：

借方：事務用品費 500円 / 貸方：現金 500円

著者 / Tommy Ikura

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