勘定科目「修繕費」に関する解説と仕分例

勘定科目の一つである「修繕費」(読み仮名:しゅうぜんひ、分類:販管費)に関する解説です。勘定科目に関する解説を行ったあと、勘定科目を使った仕訳例を使って実際の仕分の仕方を解説します。

修繕費とは

「修繕費」とは、企業が所有・使用する資産の修理や保全にかかる費用を計上するための勘定科目です。これは、建物や設備、機械、車両、備品などの資産が使用中に劣化や故障した際に、それらを修理し、元の状態に戻すための費用を指します。修繕費は資産の維持にかかる費用として、損益計算書の「販売費及び一般管理費」や「営業費用」に含まれます。資産価値を増加させるためではなく、既存の資産価値や機能を維持するために必要な費用であり、税務上は経費として損金計上が可能です。

修繕費には以下のような支出が含まれます:

ただし、修繕費と資本的支出には区別が必要です。資本的支出は、資産の価値を高めたり機能を拡張したりする支出であり、資産計上されるのに対し、修繕費は単なる保全や維持を目的とするものであるため、経費として処理されます。

修繕費はどのような時に使用されるのか

修繕費は、以下のようなケースで使用されます。

修繕費の仕分例

「修繕費」を使った具体的な仕分例です。

オフィスのエアコン修理費用を現金で支払った

オフィスのエアコン修理費用5,000円を現金で支払った場合:

借方:修繕費 5,000円 / 貸方:現金 5,000円

(説明:オフィスのエアコン修理費用を支払いました)

営業車両のタイヤ交換費用を普通預金から支払った

営業車両のタイヤ交換費用10,000円を普通預金から支払った場合:

借方:修繕費 10,000円 / 貸方:普通預金 10,000円

(説明:営業車両のタイヤ交換費用を支払いました)

工場の生産設備の部品交換費用を現金で支払った

工場の生産設備の部品交換費用20,000円を現金で支払った場合:

借方:修繕費 20,000円 / 貸方:現金 20,000円

(説明:工場の生産設備の部品交換費用を支払いました)

倉庫の外壁修理費用を普通預金から支払った

倉庫の外壁修理費用50,000円を普通預金から支払った場合:

借方:修繕費 50,000円 / 貸方:普通預金 50,000円

(説明:倉庫の外壁修理費用を支払いました)

オフィスの椅子修理費用を現金で支払った

オフィスの椅子修理費用2,000円を現金で支払った場合:

借方:修繕費 2,000円 / 貸方:現金 2,000円

(説明:オフィス内の椅子の修理費用を支払いました)

営業車両のオイル交換費用を現金で支払った

営業車両のオイル交換費用3,000円を現金で支払った場合:

借方:修繕費 3,000円 / 貸方:現金 3,000円

(説明:営業車両のオイル交換費用を支払いました)

工場設備の定期点検費用を普通預金から支払った

工場設備の定期点検費用15,000円を普通預金から支払った場合:

借方:修繕費 15,000円 / 貸方:普通預金 15,000円

(説明:工場設備の定期点検費用を支払いました)

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著者 / Tommy Ikura

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